信州大学医学部附属病院 病院機能指標 2022年度

病院独自集計のQI(11~21項目)関連指標

関連項目 97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、107

指標の解説

項目97
入院患者数
本院は、現在30の標榜診療科(医療法において規定された外部に広告できる診療科名)からなり、病床数は2010年度に7床を増床し707床を有しています。患者数は各年度1年間の入院患者数の延べ数です。

項目98
転倒・転落発生率
入院中の患者さんは自宅の環境とは異なる中で入院生活を送らなければなりません。入院に伴う環境の変化や検査・治療・手術等で身体的影響は大きく、ベットからの移動時やトイレの行き帰り、履物が適切でない等の理由で転倒・転落を起こすことがあります。転倒・転落により、頭部打撲や骨折等を起こすことで、患者さんのQOLの低下を来してしまいます。本院では転倒転落の要因と入院環境や予防策を検討し実施しています。

項目99
こまくさ図書室利用件数
信大病院では、患者さんに健康・医療等の情報を提供することにより、安心して療養・治療が受けられるように支援するとともに、療養時のストレス等の軽減を図るための教養・娯楽・レクリェーションの場として、外来棟一階に患者図書室「こまくさ図書室」を設置しており、入院中の患者さん、通院中の患者さんおよびその家族の皆様に広く利用を呼びかけています。
こまくさ図書室利用者数は、図書室の機能が患者さん達のニーズにあっているかの指標になります。

項目100
正常分娩数
正常分娩数は産科合併症(例:妊娠高血圧症候群や早産など)と合併症妊娠(例:他科疾患合併妊娠など)がなく、経腟分娩した症例の総数です。総分娩数は正常分娩以外の異常分娩を加えた総数です。正常分娩数はローリスク症例、総分娩数はローリスクからハイリスク症例までの周産期医療提供能力を表現する指標といえます。
項目101
総分娩数
正常分娩数は産科合併症(例:妊娠高血圧症候群や早産など)と合併症妊娠(例:他科疾患合併妊娠など)がなく、経腟分娩した症例の総数です。総分娩数は正常分娩以外の異常分娩を加えた総数です。正常分娩数はローリスク症例、総分娩数はローリスクからハイリスク症例までの周産期医療提供能力を表現する指標といえます。
項目102
院内施行の遺伝子検査件数
遺伝子検査は、悪性腫瘍・感染症などさまざまな疾患において診断、病期評価、治療効果判定などあらゆる目的で行われる検査です。大学病院だからこそ、実施できる特殊性の高い検査として重要な検査となっています。

項目103
他院からの病理依頼件数
病理組織診断は患者疾患に対する治療方針を決定する上で非常に重要な位置を占めています。近年全国的に病理医不足が懸念されている中で、病理検体は出るがそれを標本化する部署(病理検査室)がない、あるいは診断する病理医が居ない、といった施設が多く存在するのが現状です。そのような症例に対して標本化、診断を行うことは地域医療において極めて重要で、また県内唯一の大学病院の使命でもあるといえます。

項目104
入院でのヨード内用療法
甲状腺疾患において、放射性ヨード内用療法は欠かすことのできない治療法です。甲状腺癌に対する高容量投与には放射性物質を取り扱いできる特殊な入院設備が必要ですが、こうした病室は全国的に120床程度しかありません。本院は入院でのヨード内用療法が可能な特殊病室を2床有しており、長野県内全域から患者さんを受け入れています。


項目105
看護師100人あたりの専門・認定看護師数
専門看護師・認定看護師の資格制度は、医療の高度化・専門分化が進む臨床現場における看護の広がりと質向上を目的に発足しています。日本看護協会が資格認定した専門看護師は1996年から、認定看護師は1997年からそれぞれが誕生しております。
専門看護師制度は、複雑で解決困難な看護問題を持つ個人、家族及び集団に対して水準の高い看護ケアを効率よく提供するための、特定の専門看護分野の知識・技術を深めた専門看護師を社会に送り出すことにより、保健医療福祉の発展に貢献し併せて看護学の向上をはかることを目的としています。また、認定看護師制度は、特定の看護分野において、熟練した看護技術と知識を用いて水準の高い看護実践のできる認定看護師を社会に送り出すことにより、看護現場における看護ケアの広がりと質の向上をはかることを目的としています。
項目106
信州メディカルネットにおける本院患者の診療情報提供件数
信州メディカルネットは、長野県内の医療機関同士がICT(情報通信技術)を利用して患者の診療情報を共有する仕組みで2011年より稼働しています。2020年8月時点で、情報提供・参照施設は本院も含めて18病院、情報参照のみ施設は22病院・111診療所と広がっています。この仕組みを利用するためには、医療機関同士で情報共有することに対する患者さんの文書による同意が必要ですが、患者さんには金銭的な負担はありません。この仕組みを利用することで、情報共有は迅速かつ詳細になり、限られた医療資源を有効かつ適切に利用することができます。本指標は本院が診療情報の共有にどれだけ真剣に取り組んでいるかを示しています。

項目107
手術・血管造影検査・内視鏡検査におけるインフォームドコンセント実施率
2016年特定機能病院及び地域医療支援病院のあり方に関する検討会においてとりまとめられた「大学附属病院等の医療安全確保に関するタスクフォース等を踏まえた特定機能病院の承認要件の見直しについて」等を踏まえ、6月に医療法施行規則の一部を改正する省令が出されました。これにより、医療法施行規則の一部を改正が行われ、特定機能病院に対して、インフォームド・コンセントに関する責任者を配置し、及び医療の担い手がインフォームド・コンセントを行う際の同席者、標準的な説明内容その他インフォームド・コンセントの 実施に必要な方法に関する規程を作成することにより、インフォームド・コンセントを行う 医療の担い手が適切に医療を受ける者の理解を得るようにすることが義務づけられています。
本院では、これを受けて、2016年8月より「信州大学医学部附属病院インフォームド・コンセント実施要項」を制定し、インフォームド・コンセントを行った際には必要事項を速やかに診療録に記載することを明記しています。


当院の実績

取組みが成果に現れてきています
動向を観察中
改善を検討中
自院過去5年間のデータに対する自院による評価
指標 項目 掲載値 2018年度 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度 評価
入院患者数 97 当院 200 203 196 191 172
転倒・転落発生率 98 当院 1.56 1.86 1.57 1.9 1.56
こまくさ図書室利用件数 99 当院 621 640 571 560 576
正常分娩数 100 当院 493 460 435 439 365
総分娩数 101 当院 801 770 722 749 633
院内施行の遺伝子検査件数 102 当院 2,573 2,085 7,141 18,357 24,377
他院からの病理依頼件数 103 当院 252 272 197 256 238
入院でのヨード内用療法 104 当院 72 92 86 83 58
看護師100人あたりの専門・認定看護師数 105 当院 4.32 3.87 3.87 3.54 3.54
信州メディカルネットにおける本院患者の診療情報提供件数 106 当院 180 173 621 518 480
手術・血管造影検査・内視鏡検査におけるインフォームドコンセント実施率 107 当院 83 81.3 80.8 77.2 76.7

当院の自己評価

項目97
入院患者数
動向を観察中
本院は、現在30の標榜診療科(医療法において規定された外部に広告できる診療科名)からなり、病床数は2010年度に7床を増床し707床を有しています。患者数は各年度1年間の入院患者数の延べ数です。

入院患者数

入院患者数グラフの値は当院の実績の表内にも記載しています。

ここ5年間、入院患者数は172,000人~203,000人で推移しておりましたが、新型コロナウイルス感染症の影響などもあり、2022年度は180,000人を下回りました。
項目の定義・算出方法
各年度1年間の毎日24時現在入院している患者数の合計です。
千人
単位
項目98
転倒・転落発生率
動向を観察中
入院中の患者さんは自宅の環境とは異なる中で入院生活を送らなければなりません。入院に伴う環境の変化や検査・治療・手術等で身体的影響は大きく、ベットからの移動時やトイレの行き帰り、履物が適切でない等の理由で転倒・転落を起こすことがあります。転倒・転落により、頭部打撲や骨折等を起こすことで、患者さんのQOLの低下を来してしまいます。本院では転倒転落の要因と入院環境や予防策を検討し実施しています。

転倒・転落発生率

転倒・転落発生率グラフの値は当院の実績の表内にも記載しています。

安全管理研修で転倒・転落を取り扱うとともに、年代や診療科ごとの転倒・転落のデータ分析、事例に基づき部署での個別の研修を取り扱い予防対策につなげています。患者さん向けに、履物への注意など予防策のポスターを掲示する他、デジタルサイネージ、アナウンスで院内での定期的な注意喚起を行っております。また、患者さん自らが転倒リスクの有無を入院前に確認できるように、「入院のしおり」にチェック項目を掲載するとともに、ロコモティブシンドローム予防の簡易な体操を紹介しております。継続的に転倒・転落の要因分析と予防策を検討実施していくことで、転倒・転落発生率の改善を進めてまいります。

項目の定義・算出方法
各年度1年間のインシデントレポートが提出された入院中の患者の転倒・転落件数/入院延べ患者数です。
単位
項目99
こまくさ図書室利用件数
動向を観察中
信大病院では、患者さんに健康・医療等の情報を提供することにより、安心して療養・治療が受けられるように支援するとともに、療養時のストレス等の軽減を図るための教養・娯楽・レクリェーションの場として、外来棟一階に患者図書室「こまくさ図書室」を設置しており、入院中の患者さん、通院中の患者さんおよびその家族の皆様に広く利用を呼びかけています。
こまくさ図書室利用者数は、図書室の機能が患者さん達のニーズにあっているかの指標になります。

こまくさ図書室利用件数

こまくさ図書室利用件数グラフの値は当院の実績の表内にも記載しています。

こまくさ図書室は全国の国立大学附属病院の患者図書室として初めて地方自治体の図書館と連携して運営されており、現在の資料数計約9、500件のうち一般資料を中心に3、600件を松本市図書館から借用しており、病院で購入した医学・医療関連の資料とともに図書室で閲覧できます。月平均利用者数は2022年度は576名で、依然新型コロナウイルスの影響が続いていますが、2021年度からは増加しました。スマートフォンや電子書籍が普及し始めている中ですが、患者さんに憩いのひと時を提供できるよりよい図書室を目指して活動していきます。
項目の定義・算出方法
数字はこまくさ図書室で資料を借りた方の一ヶ月当たりの平均数で、図書室内で資料を閲覧しただけの方はカウントされません。
単位
項目100
正常分娩数
改善を検討中
正常分娩数は産科合併症(例:妊娠高血圧症候群や早産など)と合併症妊娠(例:他科疾患合併妊娠など)がなく、経腟分娩した症例の総数です。総分娩数は正常分娩以外の異常分娩を加えた総数です。正常分娩数はローリスク症例、総分娩数はローリスクからハイリスク症例までの周産期医療提供能力を表現する指標といえます。
正常分娩数
↑ 高いほど良い

正常分娩数グラフの値は当院の実績の表内にも記載しています。

日本全体における出生数の減少のために当院で扱う正常分娩数も減少傾向ですが、分娩を扱う医療機関の集約化が進む中、信大病院は地域周産期母子医療センターとしてハイリスク分娩を扱うのはもちろんのこと、ローリスク分娩についても制限することなく対応しています。ローリスク分娩には院内助産・助産外来を導入し、分娩の安全性を確保しつつ、妊婦の個々のニーズに応え、地域における安全・安心・快適なお産の場を提供しています。
項目の定義・算出方法
各年度1年間の信大病院での正常分娩数です。
単位
項目101
総分娩数
動向を観察中
正常分娩数は産科合併症(例:妊娠高血圧症候群や早産など)と合併症妊娠(例:他科疾患合併妊娠など)がなく、経腟分娩した症例の総数です。総分娩数は正常分娩以外の異常分娩を加えた総数です。正常分娩数はローリスク症例、総分娩数はローリスクからハイリスク症例までの周産期医療提供能力を表現する指標といえます。
総分娩数

総分娩数グラフの値は当院の実績の表内にも記載しています。

日本全体における出生数の減少のために当院で扱う正常分娩数も減少傾向ですが、分娩を扱う医療機関の集約化が進む中、信大病院は地域周産期母子医療センターとしてハイリスク分娩を扱うのはもちろんのこと、ローリスク分娩についても制限することなく対応しています。ローリスク分娩には院内助産・助産外来を導入し、分娩の安全性を確保しつつ、妊婦の個々のニーズに応え、地域における安全・安心・快適なお産の場を提供しています。
項目の定義・算出方法
各年度1年間の信大病院での総分娩数です。
単位
項目102
院内施行の遺伝子検査件数
動向を観察中
遺伝子検査は、悪性腫瘍・感染症などさまざまな疾患において診断、病期評価、治療効果判定などあらゆる目的で行われる検査です。大学病院だからこそ、実施できる特殊性の高い検査として重要な検査となっています。

院内施行の遺伝子検査件数

院内施行の遺伝子検査件数グラフの値は当院の実績の表内にも記載しています。

本院が院内で施行している遺伝子検査は幅広い検査項目があります。院内感染防止のため適切に新型コロナウイルスPCR検査を実施する一方で、大学病院でしかできない特殊な検査や高い技術が必要となる検査は維持されました。大学病院として求められる先進的な検査や、新興感染症への対応が可能な体制が整っていると評価できます。
項目の定義・算出方法
各年度1年間の院内で施行された遺伝子検査件数です。
単位
項目103
他院からの病理依頼件数
動向を観察中
病理組織診断は患者疾患に対する治療方針を決定する上で非常に重要な位置を占めています。近年全国的に病理医不足が懸念されている中で、病理検体は出るがそれを標本化する部署(病理検査室)がない、あるいは診断する病理医が居ない、といった施設が多く存在するのが現状です。そのような症例に対して標本化、診断を行うことは地域医療において極めて重要で、また県内唯一の大学病院の使命でもあるといえます。

他院からの病理依頼件数

他院からの病理依頼件数グラフの値は当院の実績の表内にも記載しています。

2020年度は減少していましたが、2022年度は年間238件の依頼数となっています。
信州大学病院の病理医が関連施設に出向して診断することも日常的に行われています。他院で採取された検体からの病理診断は、自施設ではない故の患者情報の少なさが診断に影響しないようにする必要がある検査といえます。
項目の定義・算出方法
契約施設(市中病院、中央臨床検査所など)からの生検材料、手術材料、および術中迅速組織診材料について病理検査室で受託している検体の年間総件数です。
単位
項目104
入院でのヨード内用療法
動向を観察中
甲状腺疾患において、放射性ヨード内用療法は欠かすことのできない治療法です。甲状腺癌に対する高容量投与には放射性物質を取り扱いできる特殊な入院設備が必要ですが、こうした病室は全国的に120床程度しかありません。本院は入院でのヨード内用療法が可能な特殊病室を2床有しており、長野県内全域から患者さんを受け入れています。


入院でのヨード内用療法

入院でのヨード内用療法グラフの値は当院の実績の表内にも記載しています。

2022年度の年間患者数は昨年度と比較して激減しました。これは放射性ヨードの供給が世界的に不安定となったことで製剤の供給が停止された結果、数か月ほど本治療を実施出来なかったからです。
項目の定義・算出方法
各年度で入院にてヨード内用療法を施行した患者数です。
単位
項目105
看護師100人あたりの専門・認定看護師数
動向を観察中
専門看護師・認定看護師の資格制度は、医療の高度化・専門分化が進む臨床現場における看護の広がりと質向上を目的に発足しています。日本看護協会が資格認定した専門看護師は1996年から、認定看護師は1997年からそれぞれが誕生しております。
専門看護師制度は、複雑で解決困難な看護問題を持つ個人、家族及び集団に対して水準の高い看護ケアを効率よく提供するための、特定の専門看護分野の知識・技術を深めた専門看護師を社会に送り出すことにより、保健医療福祉の発展に貢献し併せて看護学の向上をはかることを目的としています。また、認定看護師制度は、特定の看護分野において、熟練した看護技術と知識を用いて水準の高い看護実践のできる認定看護師を社会に送り出すことにより、看護現場における看護ケアの広がりと質の向上をはかることを目的としています。
看護師100人あたりの専門・認定看護師数

看護師100人あたりの専門・認定看護師数グラフの値は当院の実績の表内にも記載しています。

本院では専門看護師や認定看護師の育成を積極的に行い、看護の質の向上や充実に取り組んでいます。2022年度は専門看護師2名と認定看護師15領域28名が在籍しています。リソースナースとして看護外来を担当し直接質の高い看護を提供する他、院内の各種チーム医療メンバーとしてコンサルテーションや指導等横断的活動も行い、医療や看護の質の保証や維持に貢献しています。
項目の定義・算出方法
各年度4月1日現在の次の計算式で定義します。
(専門看護師数+認定看護師数)×100/常勤看護師数
なお、この常勤看護師数はフルタイム勤務正職員、短時間勤務正職員、非常勤職員全ての人数(休職中も含む)で、看護補助者は含まれていません。
認定看護師には、認定看護管理者は含んでおりません。
単位
項目106
信州メディカルネットにおける本院患者の診療情報提供件数
動向を観察中
信州メディカルネットは、長野県内の医療機関同士がICT(情報通信技術)を利用して患者の診療情報を共有する仕組みで2011年より稼働しています。2020年8月時点で、情報提供・参照施設は本院も含めて18病院、情報参照のみ施設は22病院・111診療所と広がっています。この仕組みを利用するためには、医療機関同士で情報共有することに対する患者さんの文書による同意が必要ですが、患者さんには金銭的な負担はありません。この仕組みを利用することで、情報共有は迅速かつ詳細になり、限られた医療資源を有効かつ適切に利用することができます。本指標は本院が診療情報の共有にどれだけ真剣に取り組んでいるかを示しています。

信州メディカルネットにおける本院患者の診療情報提供件数

信州メディカルネットにおける本院患者の診療情報提供件数グラフの値は当院の実績の表内にも記載しています。

本院患者の診療情報提供件数は2014年度から減少していましたが、2020年度は情報提供件数が飛躍的に増加しました。信州メディカルネットの周知や、新型コロナウイルス感染症患者の転院などで医療機関同士の連携を密にとる必要があり、利用の促進がすすんだ可能性があります。2021年度に情報提供件数が減少に転じ2022年度もやや減少していますが、新型コロナウイルス感染症が沈静化した影響が考えられます。しかしながら長期的に見ると利用状況は高い水準を保っており、信州メディカルネットの利用が定着したと判断しています。引き続き利用促進に取り組んでいきます。
項目の定義・算出方法
各年度の、本院患者で信州メディカルネットにて他医療機関へ診療情報提供することができた件数です。
単位
項目107
手術・血管造影検査・内視鏡検査におけるインフォームドコンセント実施率
動向を観察中
2016年特定機能病院及び地域医療支援病院のあり方に関する検討会においてとりまとめられた「大学附属病院等の医療安全確保に関するタスクフォース等を踏まえた特定機能病院の承認要件の見直しについて」等を踏まえ、6月に医療法施行規則の一部を改正する省令が出されました。これにより、医療法施行規則の一部を改正が行われ、特定機能病院に対して、インフォームド・コンセントに関する責任者を配置し、及び医療の担い手がインフォームド・コンセントを行う際の同席者、標準的な説明内容その他インフォームド・コンセントの 実施に必要な方法に関する規程を作成することにより、インフォームド・コンセントを行う 医療の担い手が適切に医療を受ける者の理解を得るようにすることが義務づけられています。
本院では、これを受けて、2016年8月より「信州大学医学部附属病院インフォームド・コンセント実施要項」を制定し、インフォームド・コンセントを行った際には必要事項を速やかに診療録に記載することを明記しています。


手術・血管造影検査・内視鏡検査におけるインフォームドコンセント実施率

手術・血管造影検査・内視鏡検査におけるインフォームドコンセント実施率グラフの値は当院の実績の表内にも記載しています。

診療録管理委員会と医療安全管理委員会が協働してインフォームドコンセントの記録状況の改善に努めています。しかし、個別目標値(手術・血管造影85%,内視鏡80%)に達してません。
 2023年2月より手術・血管造影室使用手技・内視鏡室使用検査の実施前記録状況の把握を行い、医療安全室と共有し、医療安全部署管理者会議を通じて、関係者に繰り返し記録について周知しました。その結果、実施率は上昇傾向に転じています。
 診療録管理室において分析し、内視鏡検査で、検査実施診療科とは別の診療科が検査説明を行う際に記録漏れが発生することを認めました。手術においては、説明文書・同意書の保存は行われ、ICテンプレートの記載が行われていないため記載不足となっているものが大半でした。
 診療録点検と記録方法周知を通して,適切な患者説明とその結果記録の担保が行われ、目標達成ができるよう取り組みます。
項目の定義・算出方法
本院では上記実施要項に基づき、インフォームド・コンセントについては患者さんへの説明文書の保存、同意書の保存、必要事項を診療録に漏れなく記載できるようにインフォームド・コンセント用テンプレートを用いることの3つを行うことを推奨しております。
本項目は、各年度の、手術、血管造影検査、内視鏡検査におけるインフォームド・コンセントにおいて、3つとも実施された実施率を表しています。
単位
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