信州大学医学部附属病院 病院機能指標 2022年度

病院独自集計のQI(1~10項目)関連指標

関連項目 87、88、89、90、91、92、93、94、95、96

指標の解説

項目87
セカンドオピニオン外来実施数
セカンドオピニオン外来では、他医療機関の主治医におかかりの患者さんを対象に、診断内容や治療法に関して信大病院の専門家の意見・判断を提供しております。その意見や判断を、患者さんがご自身の治療に際しての参考にしていただくことが目的です。患者さんからのお話や主治医からの資料の範囲で判断することになります。診察および新たな検査や治療は行いません。
セカンドオピニオンは現在の診断・治療に関しての意見を提供することが本来の目的ですので、主治医からの情報提供書が必要です。なお、本院のセカンドオピニオン外来ではその場で本院への転院をお勧めすることはありません。本院への転院をご希望の場合には、セカンドオピニオン外来の対象にはなりません。本院の一般外来を受診していただくことになります。
項目88
ドクターヘリ出動件数
ドクターヘリとは、人工呼吸器などの医療機器を備え、救急専門医と看護師を乗せ、直接救急患者の元に向かう専用のヘリコプターです。ドクターヘリを用いる最大の利点は、救急患者のいる救急現場に医師・看護師を素早く送り届け、すぐさま救命処置を開始し、適切な医療機関への迅速な搬送が可能になることです。救急患者への適切な治療がいち早く行われることにより、救命率の向上や後遺症軽減が見込まれます。
長野県におけるドクターヘリは、2005年7月から佐久総合病院を基地病院として運航が開始されておりましたが、広い県土を持つ長野県では県民の命を一刻も早く救うため複数機の運用が必要であり、2010年から検討委員会が設置され2機態勢についての検討が行われてきました。その結果、2011年10月に念願の長野県で2機目となるドクターヘリ「信州ドクターヘリ松本」の運航が信州大学医学部附属病院を基地病院に開始されました。

項目89
救急車受入数
長野県における救急出場件数は年間約8.9万件に及びます。搬送件数は年々増加しています。搬送者の内訳は急病が約60%と最も多く、次いで一般負傷(約16%)、交通事故(約8%)となっています。最近の救急搬送の特徴は高齢者の救急搬送が増加していることです。
これらに対応すべく、信州大学医学部附属病院は、2005年10月に東日本の国立大学病院では初めてとなる救命救急センターを開設し、2007年4月には高度救命救急センターとなりました。信大高度救命救急センターは、「長野県における救急医療・災害医療の最後の砦」として、県下全域から重症救急患者を受け入れています。
項目90
ダビンチ手術施行数
ダビンチ手術とは、ロボット支援腹腔鏡下手術のことです。信州大学医学部附属病院には2012年12月に長野県で最初に導入されました。従来の腹腔鏡手術と異なり、操作鉗子の自由度が高く、また、内視鏡画像も3Dで立体視されるため、非常に狭い術野でも緻密な手術を行うことができます。そのため、出血も少なく、創の痛みも少ないため、術後の回復が早く、入院期間が短くなります。
泌尿器科では前立腺癌に対して2012年12月に第1例目を施行し、呼吸器外科では胸腺腫に対して2013年9月に第1例目を施行しております。産婦人科では2015年から使用が開始され、消化器外科での使用も2023年から開始されています。
項目91
患者満足度(外来)
本院では2007年度から年に1回の割合で、外来・病棟別に患者満足度調査を実施しています。信大病院で実際に診療を受けた患者に満足度を調査することは、医療の質を測るために、直接的な評価の指標になると考えられます。

項目92
患者満足度(病棟)
本院では2007年度から年に1回の割合で、外来・病棟別に患者満足度調査を実施しています。信大病院で実際に診療を受けた患者に満足度を調査することは、医療の質を測るために、直接的な評価の指標になると考えられます。
項目93
意見箱投書中に占める感謝・お褒めの割合
本院ではご意見箱を外来・病棟の各階に設置しています。投書されたご意見については毎週確認し、2週間に1度開催されるチーム会議で対応を検討しています。ご記名のある場合は直接回答させていただいております。また定期的にご意見箱掲示板にてご意見と当方の回答をご案内しております。投書されたご意見は、診察、待遇、施設設備、食事など、病院が提供している全ての「質の評価」であるといえます。このようなご意見の評価と内容の分析をしていくことが、患者満足度の向上を示し、療養環境や医療サービス等の改善に繋がると考えています。

項目94
意見箱投書中に占める苦情・要望の割合
本院ではご意見箱を外来・病棟の各階に設置しています。投書されたご意見については毎週確認し、2週間に1度開催されるチーム会議で対応を検討しています。ご記名のある場合は直接回答させていただいております。また定期的にご意見箱掲示板にてご意見と当方の回答をご案内しております。投書されたご意見は、診察、待遇、施設設備、食事など、病院が提供している全ての「質の評価」であるといえます。このようなご意見の評価と内容の分析をしていくことが、患者満足度の向上を示し、療養環境や医療サービス等の改善に繋がると考えています。


項目95
黄色ブドウ球菌に占めるMRSAの割合
MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)は、医療関連感染を起こす代表的な菌であり、院内で最も分離頻度が高い耐性菌です。以前は、入院患者から分離される黄色ブドウ球菌の50~70%をMRSAが占めているとされていました。近年は感染対策の取り組みにより、分離頻度は年々減少傾向で、全国集計の平均でも50%程度となりました。しかし、耐性菌の中でもMRSAが分離される頻度は群を抜いて高く、2016年に提唱された薬剤耐性(AMR)対策アクションプランでの目標値である、分離率20%以下は達成されていません。
MRSAに代表される耐性菌の感染拡大防止には標準予防策に加えて接触予防策の実施が重要であり、それらの対策実施評価としてMRSA分離割合を数値化しています。

項目96
外来患者数
本院は、現在30の標榜診療科(医療法において規定された外部に広告できる診療科名)からなり、病床数は2010年度に7床を増床し707床を有しています。患者数は各年度1年間の外来患者数です。

当院の実績

取組みが成果に現れてきています
動向を観察中
改善を検討中
自院過去5年間のデータに対する自院による評価
指標 項目 掲載値 2018年度 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度 評価
セカンドオピニオン外来実施数 87 当院 76 80 92 101 95
ドクターヘリ出動件数 88 当院 459 419 382 375 386
救急車受入数 89 当院 2,215 2,158 2,016 2,207 2,282
ダビンチ手術施行数 90 当院 78 108 169 237 254
患者満足度(外来) 91 当院 84 88 81 87 82
患者満足度(病棟) 92 当院 91 92 89 89 88
意見箱投書中に占める感謝・お褒めの割合 93 当院 14 20 20 27 20
意見箱投書中に占める苦情・要望の割合 94 当院 57 49 48 44 80
黄色ブドウ球菌に占めるMRSAの割合 95 当院 29.4 45.5 33.7 26.8 28.4
外来患者数 96 当院 351 345 326 345 347

当院の自己評価

項目87
セカンドオピニオン外来実施数
動向を観察中
セカンドオピニオン外来では、他医療機関の主治医におかかりの患者さんを対象に、診断内容や治療法に関して信大病院の専門家の意見・判断を提供しております。その意見や判断を、患者さんがご自身の治療に際しての参考にしていただくことが目的です。患者さんからのお話や主治医からの資料の範囲で判断することになります。診察および新たな検査や治療は行いません。
セカンドオピニオンは現在の診断・治療に関しての意見を提供することが本来の目的ですので、主治医からの情報提供書が必要です。なお、本院のセカンドオピニオン外来ではその場で本院への転院をお勧めすることはありません。本院への転院をご希望の場合には、セカンドオピニオン外来の対象にはなりません。本院の一般外来を受診していただくことになります。
セカンドオピニオン外来実施数

セカンドオピニオン外来実施数グラフの値は当院の実績の表内にも記載しています。

実績数は、2022年度は95件でした。長野県内から75件、県外から20件紹介があり、相談の内訳はがん関連が67件、がん以外が28件でした。件数としてはほぼ例年通りで、特定機能病院としての当院への評価になっているものと考えられます。2020年にコロナ禍でもセカンドオピニオンが行えるようにオンラインセカンドオピニオン外来の体制を作り、子宮頸部嚢胞とアミロイドの2疾患限定で開始し、2021年は15件、2022年は10件でした。より一層セカンドオピニオン外来を周知し、今後も大学病院として、患者さんが納得し、安心して医療が受けられるように受診への支援を充実させていきます。
項目の定義・算出方法
各年度1年間のセカンドオピニオン外来を実施された実施数です。医療福祉支援センター相談室で実施されたものです。同一患者が1年間で2件以上実施された場合もその分だけカウントします。
単位
項目88
ドクターヘリ出動件数
動向を観察中
ドクターヘリとは、人工呼吸器などの医療機器を備え、救急専門医と看護師を乗せ、直接救急患者の元に向かう専用のヘリコプターです。ドクターヘリを用いる最大の利点は、救急患者のいる救急現場に医師・看護師を素早く送り届け、すぐさま救命処置を開始し、適切な医療機関への迅速な搬送が可能になることです。救急患者への適切な治療がいち早く行われることにより、救命率の向上や後遺症軽減が見込まれます。
長野県におけるドクターヘリは、2005年7月から佐久総合病院を基地病院として運航が開始されておりましたが、広い県土を持つ長野県では県民の命を一刻も早く救うため複数機の運用が必要であり、2010年から検討委員会が設置され2機態勢についての検討が行われてきました。その結果、2011年10月に念願の長野県で2機目となるドクターヘリ「信州ドクターヘリ松本」の運航が信州大学医学部附属病院を基地病院に開始されました。

ドクターヘリ出動件数

ドクターヘリ出動件数グラフの値は当院の実績の表内にも記載しています。

2011年10月に運行を開始した信州ドクターヘリ松本は、図に示すとおり、年間400-500 件程度の出動で推移していましたが、2020年度以降は新型コロナウイルス感染症流行の影響で減少しており、2022年度は386例でした。しかし傷病者の重症度緊急度は極めて高く、ドクターヘリにより広大な県土を有する長野県内で発生した多くの重症救急患者に対して救急現場で早期から医療が提供され、救命率の向上、後遺症の軽減につながっています。また重症患者の集約化により効率的な医療資源の活用にも一役買っています。独自の取り組みとして、院内小児科、県立こども病院医師との連携により新生児施設間搬送も行っています。今後も消防や行政、他の医療機関等との連携により県内全域に質の高い救急医療を展開すべく努力してまいります。
項目の定義・算出方法
各年度1年間の「信州ドクターヘリ松本」の出動件数です。
単位
項目89
救急車受入数
動向を観察中
長野県における救急出場件数は年間約8.9万件に及びます。搬送件数は年々増加しています。搬送者の内訳は急病が約60%と最も多く、次いで一般負傷(約16%)、交通事故(約8%)となっています。最近の救急搬送の特徴は高齢者の救急搬送が増加していることです。
これらに対応すべく、信州大学医学部附属病院は、2005年10月に東日本の国立大学病院では初めてとなる救命救急センターを開設し、2007年4月には高度救命救急センターとなりました。信大高度救命救急センターは、「長野県における救急医療・災害医療の最後の砦」として、県下全域から重症救急患者を受け入れています。
救急車受入数

救急車受入数グラフの値は当院の実績の表内にも記載しています。

2022年度の救急患者総数は5,274名であり、救急搬送(救急車)患者数は2,282名と過去最高でした。重症度別では、軽症18%、中等症36%、重症46%と、重症度が極めて高いことが特徴です。また、COVID-19の影響で全国的に救急搬送困難事案が増加している中、当院は県内救急医療の「最後の砦」として、地域のコロナ患者、非コロナ患者ともに適切な救急医療提供体制が維持されるべく貢献しています。
本院では、ドクターヘリやドクターカー、救急隊との連携等による病院前救護の充実、質の高い救急医療と集中治療に加えて早期リハビリテーション等、超急性期から切れ目なく亜急性期へとつながる医療の構築に取り組んでいます。これにより重症救急患者さんが単に救命されるだけでなく、後遺症なく社会復帰していただけることを目指しています。
項目の定義・算出方法
各年度1年間の救急車の受入件数です。
単位
項目90
ダビンチ手術施行数
動向を観察中
ダビンチ手術とは、ロボット支援腹腔鏡下手術のことです。信州大学医学部附属病院には2012年12月に長野県で最初に導入されました。従来の腹腔鏡手術と異なり、操作鉗子の自由度が高く、また、内視鏡画像も3Dで立体視されるため、非常に狭い術野でも緻密な手術を行うことができます。そのため、出血も少なく、創の痛みも少ないため、術後の回復が早く、入院期間が短くなります。
泌尿器科では前立腺癌に対して2012年12月に第1例目を施行し、呼吸器外科では胸腺腫に対して2013年9月に第1例目を施行しております。産婦人科では2015年から使用が開始され、消化器外科での使用も2023年から開始されています。
ダビンチ手術施行数

ダビンチ手術施行数グラフの値は当院の実績の表内にも記載しています。

当院では、2012年度に泌尿器科で本機器の使用が開始され、2013年度に呼吸器外科、2015年度に産婦人科での使用開始が続き、各科でその使用手術件数が増加してきています。長野県全域から本機器を用いた手術治療を希望される患者さんが本院に受診されております。2020年度は総計で169件、2021年度は総計で237件、2022年度は254件で、右肩上がりの上昇を示しています。今後の保険適応拡大により、さらに本機器を利用した手術が広く開始される予定です。総数で2020年度から2021年度で前年比の40%増、2022年度は前年比の7%増、前々年比の47%増となり、順調な上昇件数となっています。保険適応拡大、2023年度の当院での本機器のバージョンアップと1から2台への導入増にて、今後の件数は大幅に増加することが期待できます。
項目の定義・算出方法
各年度1年間のダビンチ手術施行数です。
単位
項目91
患者満足度(外来)
動向を観察中
本院では2007年度から年に1回の割合で、外来・病棟別に患者満足度調査を実施しています。信大病院で実際に診療を受けた患者に満足度を調査することは、医療の質を測るために、直接的な評価の指標になると考えられます。

患者満足度(外来)

患者満足度(外来)グラフの値は当院の実績の表内にも記載しています。

外来・病棟とも、「満足」または「非常に満足」と回答した方の割合は高く、80~90%を推移しています。今後も更に質向上を目指し、個々の患者さんから高い患者満足度をいただけるように、努めてまいりたいと思います。
項目の定義・算出方法
患者満足度調査にて、「満足」または「非常に満足」と回答した方の全体に占める割合を%で表します。
単位
項目92
患者満足度(病棟)
動向を観察中
本院では2007年度から年に1回の割合で、外来・病棟別に患者満足度調査を実施しています。信大病院で実際に診療を受けた患者に満足度を調査することは、医療の質を測るために、直接的な評価の指標になると考えられます。
患者満足度(病棟)

患者満足度(病棟)グラフの値は当院の実績の表内にも記載しています。

外来・病棟とも、「満足」または「非常に満足」と回答した方の割合は高く、80~90%を推移しています。今後も更に質向上を目指し、個々の患者さんから高い患者満足度をいただけるように、努めてまいりたいと思います。
項目の定義・算出方法
患者満足度調査にて、「満足」または「非常に満足」と回答した方の全体に占める割合を%で表します。
単位
項目93
意見箱投書中に占める感謝・お褒めの割合
動向を観察中
本院ではご意見箱を外来・病棟の各階に設置しています。投書されたご意見については毎週確認し、2週間に1度開催されるチーム会議で対応を検討しています。ご記名のある場合は直接回答させていただいております。また定期的にご意見箱掲示板にてご意見と当方の回答をご案内しております。投書されたご意見は、診察、待遇、施設設備、食事など、病院が提供している全ての「質の評価」であるといえます。このようなご意見の評価と内容の分析をしていくことが、患者満足度の向上を示し、療養環境や医療サービス等の改善に繋がると考えています。

意見箱投書中に占める感謝・お褒めの割合

意見箱投書中に占める感謝・お褒めの割合グラフの値は当院の実績の表内にも記載しています。

ご意見箱にお寄せいただく内容は「感謝・お褒め」よりも「苦情・要望」の割合が多いようです。これらの結果は患者満足度調査とは異なるように思えますが、多くの皆様が満足されていても、一方で本院に関する課題やご要望をお持ちの方々は決して少ないことを示しており、私たちはこれらのご意見を真摯に受け止める必要があると考えております。これからもご意見箱に寄せられた貴重なご意見・ご要望・ご苦情に対してできるだけ速やかに対応して、ご意見箱においても苦情より感謝の方が多くお寄せいただける病院になるように努めてまいります。
項目の定義・算出方法
ご意見箱に投書いただいたご意見等で、感謝の内容のご意見数/全体のご意見数の割合を%で表示しています。各年度1年毎に集計しています。
単位
項目94
意見箱投書中に占める苦情・要望の割合
動向を観察中
本院ではご意見箱を外来・病棟の各階に設置しています。投書されたご意見については毎週確認し、2週間に1度開催されるチーム会議で対応を検討しています。ご記名のある場合は直接回答させていただいております。また定期的にご意見箱掲示板にてご意見と当方の回答をご案内しております。投書されたご意見は、診察、待遇、施設設備、食事など、病院が提供している全ての「質の評価」であるといえます。このようなご意見の評価と内容の分析をしていくことが、患者満足度の向上を示し、療養環境や医療サービス等の改善に繋がると考えています。


意見箱投書中に占める苦情・要望の割合

意見箱投書中に占める苦情・要望の割合グラフの値は当院の実績の表内にも記載しています。

ご意見箱にお寄せいただく内容は「感謝・お褒め」よりも「苦情・要望」の割合が多いようです。これらの結果は患者満足度調査とは異なるように思えますが、多くの皆様が満足されていても、一方で本院に関する課題やご要望をお持ちの方々は決して少ないことを示しており、私たちはこれらのご意見を真摯に受け止める必要があると考えております。これからもご意見箱に寄せられた貴重なご意見・ご要望・ご苦情に対してできるだけ速やかに対応して、ご意見箱においても苦情より感謝の方が多くお寄せいただける病院になるように努めてまいります。
項目の定義・算出方法
ご意見箱に投書いただいたご意見等で、苦情の内容のご意見数/全体のご意見数の割合を%で表示しています。各年度1年毎に集計しています。
単位
項目95
黄色ブドウ球菌に占めるMRSAの割合
動向を観察中
MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)は、医療関連感染を起こす代表的な菌であり、院内で最も分離頻度が高い耐性菌です。以前は、入院患者から分離される黄色ブドウ球菌の50~70%をMRSAが占めているとされていました。近年は感染対策の取り組みにより、分離頻度は年々減少傾向で、全国集計の平均でも50%程度となりました。しかし、耐性菌の中でもMRSAが分離される頻度は群を抜いて高く、2016年に提唱された薬剤耐性(AMR)対策アクションプランでの目標値である、分離率20%以下は達成されていません。
MRSAに代表される耐性菌の感染拡大防止には標準予防策に加えて接触予防策の実施が重要であり、それらの対策実施評価としてMRSA分離割合を数値化しています。

黄色ブドウ球菌に占めるMRSAの割合

黄色ブドウ球菌に占めるMRSAの割合グラフの値は当院の実績の表内にも記載しています。

当院では、標準予防策の基本である手指衛生の遵守率向上に取り組んでします。ここ数年は新型コロナウイルスの感染対策としても社会全体でアルコール手指衛生が普及し、より定着しました。2022年度の分離割合は微増しました。引き続き、継続した取り組みとして、アルコール使用のみならず、適切なタイミングでの実施を推進してまいります。また、厚生労働省が策定した「薬剤耐性(AMR)対策アクションプラン」に基づき抗菌薬の適正使用も行っております。MRSAの分離割合の低下にむけ、医療者一人ひとりが感染対策を遵守するよう引き続き取り組んでまいります。
項目の定義・算出方法
各年度1年間について、MRSAが検出された患者数/MRSAを含むブドウ球菌が検出された患者数で算出した割合を%で表示しています。
単位
項目96
外来患者数
動向を観察中
本院は、現在30の標榜診療科(医療法において規定された外部に広告できる診療科名)からなり、病床数は2010年度に7床を増床し707床を有しています。患者数は各年度1年間の外来患者数です。

外来患者数

外来患者数グラフの値は当院の実績の表内にも記載しています。

ここ5年間、外来患者数は326,000~351,000人で推移しており、ほぼ横ばいの状況が続いております。
項目の定義・算出方法
各年度1年間の外来の初診患者数と再診患者数の合計です。
千人
単位
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