滋賀医科大学医学部附属病院 病院機能指標 2021年度

病院独自集計のQI(8~18項目)関連指標

関連項目 98、99、100、101、102、103、105、106、107、108、109

指標の解説

項目98
人工呼吸器関連イベント(VAE)発生率
人工呼吸器関連イベント(Ventilator-Associated Events: VAE)とは、従来の人工呼吸器関連肺炎(Ventilator-Associated Pneumonia: VAP)に代わる新しい医療関連感染の指標です。VAEは、人工呼吸器の使用に関連して起こる肺炎を含む合併症であり、人工呼吸器関連状態、感染関連性人工呼吸器関連合併症、呼吸器関連肺炎可能性例の3層で構成されています。VAEを予防することにより、重症化や死亡、入院期間の延長などの疾病負荷を軽減することが可能です。
項目99
敗血症患者の28日以内死亡率
敗血症とは、細菌、ウイルス、真菌が体内に入って全身に回り、体の中にある臓器が十分に機能しない状態(臓器不全)です。敗血症のうち、点滴等の適切な治療をしても臓器の酸素欠乏状態が改善しなくて危険な状態を敗血性ショックと言います。敗血症、敗血症性ショックは医学が発展した現在でも死亡率が非常に高い疾患です。
我々は敗血症、敗血症性ショックに対し、世界標準治療を遵守した上で、急性血液浄化療法、DIC(播種性血管内凝固症候群)に対する治療など、世界標準を超えた治療を行い、世界の標準データよりも良好な成果を得ています。
項目100
敗血症性ショック患者の28日以内死亡率
敗血症とは、細菌、ウイルス、真菌が体内に入って全身に回り、体の中にある臓器が十分に機能しない状態(臓器不全)です。敗血症のうち、点滴等の適切な治療をしても臓器の酸素欠乏状態が改善しなくて危険な状態を敗血性ショックと言います。敗血症、敗血症性ショックは医学が発展した現在でも死亡率が非常に高い疾患です。
我々は敗血症、敗血症性ショックに対し、世界標準治療を遵守した上で、急性血液浄化療法、DIC(播種性血管内凝固症候群)に対する治療など、世界標準を超えた治療を行い、世界の標準データよりも良好な成果を得ています。
項目101
早期胃癌に対する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)術後の後出血率
内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)は臓器温存したまま早期の消化器癌を根治切除し得る大変優れた技術ですが、医療者側の技術的要因もしくは患者さん側の病態的要因により、一定の率で後出血が発症します。
後出血の発症率を下げることが患者さんへの負担を軽減し、医療の質を上げるためのひとつの指標となると考えています。
項目102
緩和ケア介入件数 
腫瘍センター緩和ケア部門では、コンサルテーション型の緩和ケアチームをつくり活動しています。このチームの活動目的は、複雑な問題を抱えるがん患者や家族、患者らを支援する医療者への支援です。
主なチーム構成員は、緩和ケアに関する専門の教育を受けた医師・看護師・薬剤師等です。
この項目は、緩和ケアチームが患者・家族・医療者に関わった件数です。
項目103
赤血球製剤廃棄率
輸血の需要増加に伴い、血液製剤の適正使用を推進することは重要です。当院では、2003年6月から血液製剤準備にコンピュータクロスマッチを導入しています。このシステムは、ヒューマンエラーによる異型輸血事故の防止や、手術に際して余剰な製剤準備を回避し、迅速で効率的な使用が期待できます。
輸血部では、輸血療法や血液製剤の適切な取り扱いについての講習を行い、安全な輸血と血液製剤の有効利用に努めております。
項目105
NST(栄養サポートチーム)の加算件数
栄養状態の悪い患者さん、もしくは治療に伴い栄養状態が悪化するリスクがある患者さんに対してチーム医療による栄養介入を行っています。適切な栄養管理を行うことで、栄養状態の改善に努めております。
項目106
入院栄養食事指導件数 
特別治療食を提供している患者さんだけでなく、がん治療の患者さん、摂食嚥下に問題がある患者さん、低栄養の患者さんに対して栄養指導を実施しています。適切な栄養指導を行うことで、入院中の喫食量の増加や退院後の食生活の改善、栄養状態の維持に努めています。
項目107
初期研修マッチング率
臨床研修制度の制定後、大学病院を含む初期研修基幹病院では、初期研修教育が実施されています。
より魅力ある研修病院の指標として、初期研修マッチング率があります。
項目108
全紹介初診患者数に対する患者支援センター経由の紹介初診患者数の割合
患者支援センターでは、地域医療連携業務及び予約業務に関わっており、年々医療機関からの「診察・検査依頼」が増加しています。
項目109
遺伝子多型解析検査件数
個別化薬物療法の実現に向けた先進的な取り組みの指標として、「遺伝子多型解析検査件数」を採用しています。
 個々の患者に合わせた薬剤の選択や投与量の調節を行う上で、遺伝子多型解析が有用であることは、多くの臨床研究から明らかにされています。しかし、臨床現場での応用体制の整備は進んでおらず、本邦において、日常業務の一環として薬物治療関連の遺伝子多型解析を行っている施設はありません。
当院では、2014年2月から全国で初めて、「遺伝子多型解析オーダリングシステム」の運用を開始し、遺伝子多型解析に基づく個別化薬物療法を推進しています。遺伝子多型に基づいた薬剤選択や投与量調節など、薬学の観点から薬物療法の質の向上に貢献しています。

当院の実績

指標 項目 掲載値 2017年度 2018年度 2019年度 2020年度 2021年度
人工呼吸器関連イベント(VAE)発生率 98 当院 2.12 0.82 1.93 2.53 3
敗血症患者の28日以内死亡率 99 当院 28.3 22.2 16.1 17.6 4.2
敗血症性ショック患者の28日以内死亡率 100 当院 46.4 37.9 25 24.1 9.7
早期胃癌に対する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)術後の後出血率 101 当院 1.3 1.5 4.4 2.8 3.7
緩和ケア介入件数  102 当院 2,081 2,692 2,348 2,192 1,635
赤血球製剤廃棄率 103 当院 0.45 0.25 0.17 0.41 0.3
NST(栄養サポートチーム)の加算件数 105 当院 240.5 267.8 274.3 264.5 264
入院栄養食事指導件数  106 当院 2,939 3,299 2,787 3,263 3,387
初期研修マッチング率 107 当院 63 64.6 84.4 71.1 66.7
全紹介初診患者数に対する患者支援センター経由の紹介初診患者数の割合 108 当院 72 69.93 68.74 74.23 76.62
遺伝子多型解析検査件数 109 当院 564 614 546 473 369

当院の自己評価

項目98
人工呼吸器関連イベント(VAE)発生率
人工呼吸器関連イベント(Ventilator-Associated Events: VAE)とは、従来の人工呼吸器関連肺炎(Ventilator-Associated Pneumonia: VAP)に代わる新しい医療関連感染の指標です。VAEは、人工呼吸器の使用に関連して起こる肺炎を含む合併症であり、人工呼吸器関連状態、感染関連性人工呼吸器関連合併症、呼吸器関連肺炎可能性例の3層で構成されています。VAEを予防することにより、重症化や死亡、入院期間の延長などの疾病負荷を軽減することが可能です。
人工呼吸器関連イベント(VAE)発生率
↓ 低いほど良い

人工呼吸器関連イベント(VAE)発生率グラフの値は当院の実績の表内にも記載しています。

2021年度のVAE発生率は3.01‰で昨年度より増加しました。VAEを予防するために行うVAPバンドルを実施して、VAE発生率の減少に努めます。
日本環境感染学会JHAIS(Japanese Healthcare Associated Infections Surveillance)委員会 医療器具関連感染サーベイランス事業によると、2016年7月から2020年12月までに、全国の50医療機関の集中治療部門から報告されたVAE発生率の平均値は6.24‰でした。当院の2021年度VAE発生率(3.01‰)は全国平均よりも良好でした。
項目の定義・算出方法
<項目の定義>
人工呼吸器関連イベント(VAE)発生率

<算出方法>
分子:人工呼吸器関連イベント発生数
分母:人工呼吸器使用日数 (単位:対1,000人工呼吸器使用日数)
単位
項目99
敗血症患者の28日以内死亡率
敗血症とは、細菌、ウイルス、真菌が体内に入って全身に回り、体の中にある臓器が十分に機能しない状態(臓器不全)です。敗血症のうち、点滴等の適切な治療をしても臓器の酸素欠乏状態が改善しなくて危険な状態を敗血性ショックと言います。敗血症、敗血症性ショックは医学が発展した現在でも死亡率が非常に高い疾患です。
我々は敗血症、敗血症性ショックに対し、世界標準治療を遵守した上で、急性血液浄化療法、DIC(播種性血管内凝固症候群)に対する治療など、世界標準を超えた治療を行い、世界の標準データよりも良好な成果を得ています。
敗血症患者の28日以内死亡率
↓ 低いほど良い

敗血症患者の28日以内死亡率グラフの値は当院の実績の表内にも記載しています。

敗血症、敗血症性ショック等の重症患者の重症度はSOFAスコアやAPACHE-Ⅱスコアで示され、高い方が重症となり、死亡率も高くなります。また、治療初日のAPACHE-Ⅱスコアから死亡率を予想することができます。2021年度の当院敗血症患者の重症度は、ICU入室初日の平均SOFAスコア9.0、平均APACHE-IIスコア21.3で、APACHE-IIスコアから算出した院内予想死亡率44.1%に対して、当院の実際の院内死亡率は8.5%でした。
当院の敗血症、敗血症性ショック患者の28日死亡率は年々減少傾向でしたが、2021年度の28日死亡率は2020年度までとくらべて大幅に減少しています。この理由として、2021年度は新型コロナ肺炎患者が多かったことがあげられます。新型コロナ肺炎患者に人工呼吸器が必要となった場合、細菌感染症とくらべて比較的軽症でもICUで管理する必要があり、対象に軽症患者が多いため死亡率の大幅な減少につながったものと思われます。
項目の定義・算出方法
<項目の定義>
敗血症:感染症が疑われSOFAスコアが2点以上増加したもの

<算出方法>
分子:分母の患者のうち、28日以内に死亡した患者数
分母:敗血症でICUに入室した患者数(16歳未満と心臓血管外科を除く)

<参照文献・学会ガイドライン等>
1.日本版敗血症診療ガイドライン2020.日本救急医学会雑誌:2021:32:S1-S411.
2.Surviving sepsis campaign: international guidelines for management of sepsis and septic shock 2021. Intensive Care Med 2021; 47: 1181-1247.
単位
項目100
敗血症性ショック患者の28日以内死亡率
敗血症とは、細菌、ウイルス、真菌が体内に入って全身に回り、体の中にある臓器が十分に機能しない状態(臓器不全)です。敗血症のうち、点滴等の適切な治療をしても臓器の酸素欠乏状態が改善しなくて危険な状態を敗血性ショックと言います。敗血症、敗血症性ショックは医学が発展した現在でも死亡率が非常に高い疾患です。
我々は敗血症、敗血症性ショックに対し、世界標準治療を遵守した上で、急性血液浄化療法、DIC(播種性血管内凝固症候群)に対する治療など、世界標準を超えた治療を行い、世界の標準データよりも良好な成果を得ています。
敗血症性ショック患者の28日以内死亡率
↓ 低いほど良い

敗血症性ショック患者の28日以内死亡率グラフの値は当院の実績の表内にも記載しています。

敗血症、敗血症性ショック等の重症患者の重症度はSOFAスコアやAPACHE-Ⅱスコアで示され、高い方が重症となり、死亡率も高くなります。また治療初日のAPACHE-Ⅱスコアから死亡率を予想することができます。2021年度の当院敗血症性ショック患者の重症度は、ICU入室初日の平均SOFAスコア11.2、平均APACHE-IIスコア25.3で、APACHE-IIスコアから算出した院内予想死亡率56.5%に対して、当院の実際の院内死亡率は16.1%でした。
当院の敗血症、敗血症性ショック患者の28日死亡率は年々減少傾向でしたが、2021年度の28日死亡率は2020年度までとくらべて大幅に減少しています。この理由として、2021年度は新型コロナ肺炎患者が多かったことがあげられます。新型コロナ肺炎患者に人工呼吸器が必要となった場合、細菌感染症とくらべて比較的軽症でもICUで管理する必要があり、対象に軽症患者が多いため死亡率の大幅な減少につながったものと思われます。
項目の定義・算出方法
<項目の定義>
敗血症性ショック:敗血症のうち、適切な輸液負荷を行ったにも関らず、平均血圧66mmHg以上を維持するための循環作動薬を必要とし、かつ血清乳酸値2mmol/L(18mg/dL)を超過したもの

<算出方法>
分子:分母の患者のうち、28日以内に死亡した患者数
分母:敗血症性ショックでICUに入室した患者数(16歳未満と心臓血管外科を除く)

<参照文献・学会ガイドライン等>
1.版敗血症診療ガイドライン2020.日本救急医学会雑誌:2021:32:S1-S411.
2.Surviving sepsis campaign: international guidelines for management of sepsis and septic shock 2021. Intensive Care Med 2021; 47: 1181-1247.
単位
項目101
早期胃癌に対する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)術後の後出血率
内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)は臓器温存したまま早期の消化器癌を根治切除し得る大変優れた技術ですが、医療者側の技術的要因もしくは患者さん側の病態的要因により、一定の率で後出血が発症します。
後出血の発症率を下げることが患者さんへの負担を軽減し、医療の質を上げるためのひとつの指標となると考えています。
早期胃癌に対する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)術後の後出血率
↓ 低いほど良い

早期胃癌に対する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)術後の後出血率グラフの値は当院の実績の表内にも記載しています。

ESD後の消化管出血率は全国平均5%であり、特に抗血栓薬内服症例は8-10%程度と報告されています。全国平均より低い値で推移しています。特に高リスク症例では念入りに予防処置及び密なフォローアップを行うと共に、強力な酸分泌抑制効果を示す薬剤を使用することで後出血の対策を継続して行います。
項目の定義・算出方法
<項目の定義>
後出血率を、内視鏡的胃粘膜下層剥離術(ESD)症例総数における後出血(術後24時間以降に内視鏡的止血術もしくは輸血療法が必要となったもの)症例の割合と定義する。

<算出方法>
分子:後出血が発症した症例数
分母:胃ESD施行症例総数 

<参照文献・学会ガイドライン等>
胃癌に対するESD/EMRガイドライン2020(日本消化器内視鏡学会、日本胃癌学会)
単位
項目102
緩和ケア介入件数 
腫瘍センター緩和ケア部門では、コンサルテーション型の緩和ケアチームをつくり活動しています。このチームの活動目的は、複雑な問題を抱えるがん患者や家族、患者らを支援する医療者への支援です。
主なチーム構成員は、緩和ケアに関する専門の教育を受けた医師・看護師・薬剤師等です。
この項目は、緩和ケアチームが患者・家族・医療者に関わった件数です。
緩和ケア介入件数 
↑ 高いほど良い

緩和ケア介入件数 グラフの値は当院の実績の表内にも記載しています。

苦痛のスクリーニングスコアが高い患者さんが適切に緩和ケアを受けられるシステムについて、緩和ケアマニュアルに明記し、体制を整えています。  
加えてスコアが高い患者が病棟ラウンドで相談にあがるよう、苦痛のスクリーニング結果を把握し、緩和ケア提供体制の強化に努めています。他には、外来緩和ケアの質の向上、充実をはかるため、緩和ケアチームの外来ラウンド導入に向け準備を進めているところです。
今後も院内の緩和ケア提供体制を周知徹底し、緩和ケアの質の向上に努めていきたいと考えています。
項目の定義・算出方法
<項目の定義>
腫瘍センター緩和ケアチームが、がん患者・家族・医療者に関わった回数

<算出方法>
緩和ケアチームが介入した件数

<参照文献・学会ガイドライン等>
日本緩和医療学会ガイドライン(日本緩和医療学会)、学会ケアチーム登録
単位
項目103
赤血球製剤廃棄率
輸血の需要増加に伴い、血液製剤の適正使用を推進することは重要です。当院では、2003年6月から血液製剤準備にコンピュータクロスマッチを導入しています。このシステムは、ヒューマンエラーによる異型輸血事故の防止や、手術に際して余剰な製剤準備を回避し、迅速で効率的な使用が期待できます。
輸血部では、輸血療法や血液製剤の適切な取り扱いについての講習を行い、安全な輸血と血液製剤の有効利用に努めております。
赤血球製剤廃棄率
↓ 低いほど良い

赤血球製剤廃棄率グラフの値は当院の実績の表内にも記載しています。

2006年度に2.6%であった赤血球製剤廃棄率は、コンピュータクロスマッチの導入により適切な製剤管理を行うことで、2013年度以降、概ね0.5%以内で推移しています。2019年度には適正な輸血オーダーや血液製剤の有効利用によって0.17%となりました。今後も0.4%を目安に、より一層適正で有効な利用に努めて参ります
項目の定義・算出方法
<項目の定義>
種々の要因によって廃棄となった赤血球製剤の単位数を赤血球製剤の購入単位数で割った割合を赤血球製剤廃棄率としています。500床以上の施設において、2019年度血液製剤使用実態調査による赤血球製剤廃棄率の全国平均は0.62%です。

<算出方法>
分子: 赤血球製剤廃棄単位数
分母: 赤血球製剤購入単位数
単位
項目105
NST(栄養サポートチーム)の加算件数
栄養状態の悪い患者さん、もしくは治療に伴い栄養状態が悪化するリスクがある患者さんに対してチーム医療による栄養介入を行っています。適切な栄養管理を行うことで、栄養状態の改善に努めております。
NST(栄養サポートチーム)の加算件数
↑ 高いほど良い

NST(栄養サポートチーム)の加算件数グラフの値は当院の実績の表内にも記載しています。

栄養状態の悪い患者さんを適切に拾い上げるため、病棟にリンクナースを配置するとともに、入院時栄養評価においても積極的にスクリーニングを行い、NSTの介入につなげています。また、摂食嚥下チームとの合同カンファレンスにおいてもNST症例の抽出を行っています。
リンクナース会においてNST看護師のコアスタッフを中心に、病棟のリンクナースに栄養介入の重要性、患者さんの適応見分けなどについて、教育を行っています。
管理栄養士についても、ボトムアップを目的として、栄養治療部内における勉強会やNST適応症例の拾い上げのポイント等情報共有を行っています。
項目の定義・算出方法
<項目の定義>
NST算定件数(月平均)
単位
項目106
入院栄養食事指導件数 
特別治療食を提供している患者さんだけでなく、がん治療の患者さん、摂食嚥下に問題がある患者さん、低栄養の患者さんに対して栄養指導を実施しています。適切な栄養指導を行うことで、入院中の喫食量の増加や退院後の食生活の改善、栄養状態の維持に努めています。
入院栄養食事指導件数 
↑ 高いほど良い

入院栄養食事指導件数 グラフの値は当院の実績の表内にも記載しています。

2021年度の国立大学病院における件数比較は全国1位の件数です。
項目の定義・算出方法
<項目の定義>
特別治療食を提供している患者、がん治療患者、摂食嚥下機能の問題がある患者、低栄養の患者への入院栄養食事指導件数

<算出方法>
対象患者の入院栄養食事指導件数(年間総件数)
単位
項目107
初期研修マッチング率
臨床研修制度の制定後、大学病院を含む初期研修基幹病院では、初期研修教育が実施されています。
より魅力ある研修病院の指標として、初期研修マッチング率があります。
初期研修マッチング率
↑ 高いほど良い

初期研修マッチング率グラフの値は当院の実績の表内にも記載しています。

初期研修での市中病院志向が強い中、2016年度のマッチング率は過去最高の100%でしたが、2017年度は63.0%でした。このため、2018年度から募集定員を54名→50名に適正化しましたが、2018年度のマッチング率は64.6%と低迷しました。
このため、より魅力ある研修病院となるよう以下の取組等を実施することで目標(80%以上)達成に努めます。
・2019年度からの募集定員の適正化(50名→46名)
・院外研修にも積極的に対応し、多数の指導医による多様な研修の充実
・研修医の声を反映した魅力あるプログラム作成、研修環境の整備・充実
項目の定義・算出方法
<項目の定義>
募集定員数に対する、マッチングシステムで研修医として内定した人数の割合(%)を示します。

<算出方法>
分子: マッチングシステムで研修医として内定した人数
母子: 初期研修医募集定員人数
単位
項目108
全紹介初診患者数に対する患者支援センター経由の紹介初診患者数の割合
患者支援センターでは、地域医療連携業務及び予約業務に関わっており、年々医療機関からの「診察・検査依頼」が増加しています。
全紹介初診患者数に対する患者支援センター経由の紹介初診患者数の割合
↑ 高いほど良い

全紹介初診患者数に対する患者支援センター経由の紹介初診患者数の割合グラフの値は当院の実績の表内にも記載しています。

当センターでは、診察及び検査予約を事前に取ることにより、患者さんの待ち時間の短縮や円滑な診療に貢献するとともに、病診や病病連携の強化を図っています。
しかしながら、地域の医療機関から、予約の返事が遅い・予約がなかなか取れない(かなり先になる)等のご意見が一定数寄せられていました。
そこで、2020年度に県内診療所及び各診療科に予約業務の改善に向けたアンケートを実施しました。2021年度は、土曜日予約受付業務検討のための各診療科へのヒアリング、国立大学病院へのアンケート調査を実施し、事務で優先的に取得できる予約枠(地域枠)を整備しました。
結果、2020度以降目標である70%を大きく超えることができました。2022年度は、目標を75%に引き上げ、土曜日予約受付業務を開始することで、より多くの紹介初診患者数の割合を増やしていきたいと考えています。
項目の定義・算出方法
<項目の定義>
全紹介初診患者数に対する患者支援センター経由の紹介初診患者数の割合
目標値 :70%以上

<算出方法>
分子: 患者支援センター経由の紹介初診患者数(※同日複数診療科受診の患者は1人として算出)
分母: 全紹介初診患者数
単位
項目109
遺伝子多型解析検査件数
個別化薬物療法の実現に向けた先進的な取り組みの指標として、「遺伝子多型解析検査件数」を採用しています。
 個々の患者に合わせた薬剤の選択や投与量の調節を行う上で、遺伝子多型解析が有用であることは、多くの臨床研究から明らかにされています。しかし、臨床現場での応用体制の整備は進んでおらず、本邦において、日常業務の一環として薬物治療関連の遺伝子多型解析を行っている施設はありません。
当院では、2014年2月から全国で初めて、「遺伝子多型解析オーダリングシステム」の運用を開始し、遺伝子多型解析に基づく個別化薬物療法を推進しています。遺伝子多型に基づいた薬剤選択や投与量調節など、薬学の観点から薬物療法の質の向上に貢献しています。
遺伝子多型解析検査件数
↑ 高いほど良い

遺伝子多型解析検査件数グラフの値は当院の実績の表内にも記載しています。

測定件数は減少傾向ですが、抗血小板薬といった重要度の高い薬剤の測定件数は横ばいで推移しています(2019年度:302件、2020年度:310件)。
新たに採用となったシポニモド(メーゼント®)に対するCYP2C9遺伝子多型の測定を追加しました。シポニモドの添付文書には「投与開始前にCYP2C9遺伝子型を確認すること。」と記載されています。
項目の定義・算出方法
<項目の定義>
1年間における遺伝子多型測定件数を集計する。

<算出方法>
遺伝子多型測定件数
単位
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