滋賀医科大学医学部附属病院 病院機能指標 2022年度

病理関連指標

関連項目 17、18、25

指標の解説

項目17
病理組織診断件数
病理組織標本を作製して診断を行った件数
項目18
術中迅速病理組織診断件数
手術中に病理診断を行った件数
項目25
CPC(臨床病理検討会)の検討症例率
死亡患者に対して病理解剖を実施し、CPC(臨床病理検討会)で検討を行った症例の比率

当院の実績と全国平均値との比較

指標 項目 掲載値 2018年度 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度
病理組織診断件数 17 当院 9,693 9,879 9,232 9,987 10,172
平均値b 10,281.9 10,427.5 9,574.5 10,795.5 10,953.6
術中迅速病理組織診断件数 18 当院 802 805 695 698 701
平均値b 753.6 742.1 702.5 710.3 698.3
CPC(臨床病理検討会)の検討症例率 25 当院 8.4 16.8 5.9 9 5.6
平均値b 7.6 7.6 6.9 5.9 5
b:国立大学病院(本院)(42大学)

当院の自己評価

項目17
病理組織診断件数
病理組織標本を作製して診断を行った件数
病理組織診断件数
↑ 高いほど良い

病理組織診断件数グラフの値は当院の実績と全国平均値との比較の表内にも記載しています。

手術室の増室に伴って手術件数が増加、がん患者も年々増加し、病理診断の重要性が高まっています。2014年度より、病理診断科を標榜し、病理専門医を志す若い医師も集うようになってきました。それまで、外科系で行われていた手術検体処理・切り出しを病理医主導で行うことを標準化しました。スライドグラスを顕微鏡で見るだけの病理診断から脱却し、臨床画像・データと肉眼観察との対比を重視した、詳細でわかりやすい病理診断を実践しています。
項目の定義・算出方法
1年間の医科診療報酬点数表における、「N000 病理組織標本作製(T-M)」及び「N003 術中迅速病理組織標本作製(T-M/OP)」の算定件数です。入院と外来の合計とし、細胞診は含めません。
2021年度からはDBCデータを元に算出しています。
単位
項目18
術中迅速病理組織診断件数
手術中に病理診断を行った件数
術中迅速病理組織診断件数
↑ 高いほど良い

術中迅速病理組織診断件数グラフの値は当院の実績と全国平均値との比較の表内にも記載しています。

手術件数の増加に伴い、術中迅速診断件数も増加しています。しかし、件数を増やすだけでなく、2014年度の病理診断科標榜以降は、検体の正しい提出方法や、凍結切片による術中迅速診断の適応と限界を臨床医に周知させ、腫瘍性病変については、捺印細胞診を全例併用するようにし精度管理の向上に努めています。2015年度から遠隔病理診断を稼働させ、東近江医療センターの術中迅速診断を受託するなど、地域医療への貢献にも努めています。
項目の定義・算出方法
DPCデータを元に算出した、医科診療報酬点数表における、「N003 術中迅速病理組織標本作製(T-M/OP)、N003-2 術中迅速細胞診」の算定件数です。
単位
項目25
CPC(臨床病理検討会)の検討症例率
死亡患者に対して病理解剖を実施し、CPC(臨床病理検討会)で検討を行った症例の比率
CPC(臨床病理検討会)の検討症例率
↑ 高いほど良い

CPC(臨床病理検討会)の検討症例率グラフの値は当院の実績と全国平均値との比較の表内にも記載しています。

病理解剖の件数は世界的に減少していますが、本学では一定の解剖数を維持し、生前の臨床診断・治療の妥当性を評価するだけでなく、CPCを定期的に開催し、医学部としての卒前・卒後教育水準の維持・向上に努めています。以前、病理解剖は基礎の病理学講座で行われていましたが、2014年度以降は病院の病理診断科と基礎の病理学講座が一丸となって病理解剖業務を行うようになりました。
項目の定義・算出方法
対象年度1年間のCPC(臨床病理検討会)の件数を死亡患者数で除した割合(%)です。自院での死亡退院を対象とします。ただし、学外で病理解剖が行われた症例について、病理解剖を担当した医師を招いて実施した症例は検討症例数に含めます。
単位
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